契約の解約や代金の減額を申し入れることができるケースもあります。たとえば、登記簿上は一〇〇坪と記載されていたが、そのうちの五〇坪は他人が使っているといった場合、その人が二〇年以上使っているとその五〇坪は「取得時効」ということになって、その人のものになってしまいます。このような土地を競落した買受人は、一〇〇坪を所有するという完全な権利は取得できなくなります。このように、競売手続きによって取得した物や権利の全部または一部が他人に属する場合、あるいは物や権利の不足のために買受人が完全な権利を取得することができない場合には、買受人は債務者に対して契約の解除や代金の減額を申し入れることができるとされています(民法五六八条一項)。
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この時、債務者が無資力であれば(強制競売をされているくらいなので、通常は債務者は無資力と考えられます)、配当を受けた債権者に対してその代金の全部または一部の返還を請求することができます(民法五六八条二項)。そのほか、明らかに物件明細書のほうに間違いがあった場合も、解約や減額を求めることができます。たとえば、物件明細書では「平らな土地である」と記載されていたところが、実はその「平らな土地」というのが隣の土地のことで、本物のほうは崖地だけだったというような場合です。やはり隣の土地のことを書いてしまったというくらいの大ミスとなると、これは認められます。しかしこうした措置はあるにしても、少なくとも、入札書に記載するときに金額を間違えるというようなミスだけはしないよう十分に注意したいところです。